

執筆者:後藤ようこ
私はなぜ、Facebookページに投稿するのか?
- 2014年04月25日
- コラム
昔、こんな事をよく考えました。
“定期的に、自分たちの商品やサービスに興味のある人たちを集めてセミナーを開きたいなぁ。
一度に、何十人もの人たちに、自分たちのサービスの良さをプレゼンできれば、その中からいくつかの企業はご注文してくれるに違いない…..。”
まぁ、定期的にセミナーを開いて、それをビジネスにしている方も大勢いらっしゃると思いますが、多くの一般中小企業にとって、こんな大変な事は夢のまた夢なわけで、いくらセミナーを開きたいからといって、そんな頻繁に出来るものではありません。
セミナーを開くと言ったら、まず行わなければならないこと。
①セミナーテーマを決める
②セミナー会場を決める
③セミナーを告知する
①セミナーテーマ
無料セミナーなのか?有料セミナーなのか?無料であれば人は比較的集まりやすく、有料の場合は、お金を払ってでも聞きたいと思うテーマにしなければならない。
②セミナー会場
予定される参加者人数に併せて会場を借りる。広ければ広いほどお金がかかり、予定以上に集まってしまえば会場が狭くなる。いずれにせよ、賭けの部分や見込みの部分が大きい
③セミナー告知
より多くの参加者を集めるために、広告やDMなどで告知が必要。すごくコストがかかる。集まらないと、参加者人数と会場のキャパシティが合わなくなる。
この①〜③の関係性のバランスをとるのが、絶妙に難しいことをご存知でしょうか?
まず、告知にはお金がかかります。
すごく有名な方(企業)で、Twitterなどで“セミナーやるよ〜ん”なんて告知しただけで何100人も集まるのは優秀で、きっとごく普通の一般中小企業にはムリです。
だからといって、多額のコストをかけて、DMを配布したり、ネット広告をかけたり…..。それで何人集まるのか?それは費用対効果があるのか?を考えると、ゾッとします。
もちろん、有料セミナーでもいいんです。
でも、参加者からお金をいただくには、それなりのメリットがなければなりません。果たして、どれだけのメリットを提供できるとするならば、セミナー参加に値すると思ってくれるでしょうか?告知する前に、そのプレゼン内容を吟味しなければなりません。……、そう考えると、“無料セミナーしかない…..”とシュンとしてしまいます。
さらに。こうした参加者集めと同時に、会場の確保も必要です。
予定よりも集まり過ぎたら、予定していた会場がせまくなる。
予定よりも集まらなかったら、会場費だけが高くて、がら〜んとした寂しい会場で声をあげて話さなければならなくなります。
告知する時には、すでに会場は決めておかなければならないですし、どれくらいの数を見込んだらいいものやら…と悩み、円形脱毛症になりそうです。(笑)
だから、この①〜③は複雑に絡み合っていて、中小企業が自分たちのサービスの良さを知ってもらうためだけのセミナー開催は、すごく難しいという事がわかります。
しかし、
目線を変えて考えると、これらの事はこのように解決はできないでしょうか?
何も、会場を借りて、目の前でプレゼンする必要などないのです。
自分たちのサービスに興味を持ってくれている人に、活字でいいから、定期的にアナウンス出来れば、これらセミナーと同じ事ではないでしょうか?
それが、企業のFacebookページやブログの役割です。
とかく、意気揚々と、Facebookページを初めてはみたものの、このページから注文に繋がったケースはなく、一気に意気消沈。今や、ほとんど投稿してません!という方もいらっしゃるでしょう。
その気持は、よ〜く分かります。
でも、Facebookページのこんな機能がついています。
Facebookページ
『 ●●●人がこの投稿を見ました。』
つまり、自分が投稿した記事を見た人の数が分かるのです。
いわゆるアクセス解析のようなものですね。
これは、本当にモチベーションのあがる機能だなと思うわけです。
私が運用しているFacebooページは、「いいね」を押してくれた人が250人程度しかいません。
特に、Facebookページを宣伝していませんし、超有名企業でも超有名人でもありませんから、細々と運営するにとどまっています。でも、122人/250人ということは、約48%の人の目に触れたということですし、そもそも、122人の人の目には触れたということなのですから画期的です。
もちろん、目に触れただけですのでノイズかもしれません。
でも、そんな事は気にしません。
何100人もの人に、セミナー会場で演説するよりも、一つの投稿を122人の人の目に触れたことの方が、断然、価値があるし、費用対効果はあると考えます。
もちろん、お仕事に直接つながらないかもしれません。
でも、何かあった時に思い出してもらえたら、この上ない効果的なアナウンスであるという言えるのです。
さらに、もう一つ付け加えることがあります。
私が運用しているFacebookページは、企業の宣伝のページではないということです。
多くの中小企業さんの、宣伝・販促などのお役に立てるための情報発信であり、自分たちの経験やノウハウが、何かの道標になればいいと思って投稿しているのが最大の目的です。なので、実際のお客様からあった質問や疑問などをピックアップして投稿しています。
直接利益にならなくとも、世の中の人に役立ち、考えるきっかけになれば良いと考え活動する企業活動も、すごく有益だと考えています。これは、直接利益を生み出さなくとも、ブランディングの一つの柱になると考えています。
さて、話を最初に戻して、まとめましょう。
これらの事から、企業のFacebookページ(やブログ)は、定期的に投稿することをおすすめします。そして、「いいね」をしてくれるユーザー数が少ないことなどは関係ありませんので、あまり気にしないようにしましょう。良い記事を投稿すれば、自然とシェアが広まり、思わぬ所で「いいね」がもらえたりしますから。それよりも、自分たちの活動に興味を持ってくれた人に、確実にメッセージが届けられ、日々、セミナー会場でセミナーをしているようなものだと考えると、すごく有意義だと思いませんか?私は、こう思います。
中小企業は、工夫と努力が必要です。
そして、この努力は必ず、自分たちのノウハウとなって財産になっていきます。
継続して、経験値を蓄積することが、企業の戦略の力強い味方になっていきます。