執筆者:後藤ようこ
パンフレット制作のコツ【印刷前必読】パンフレット(名刺・ハガキ・チラシ)印刷前の「文字校正」完全チェックリスト
- 2026年01月28日
- ノウハウ
執筆者:後藤ようこ
後藤 ようこ取締役副社長
スキル
- ランディング(執筆)
- ディレクション
- コンサルティング
大学病院で看護師として働いたのち、看護教員の資格を取得し看護教育に携わりました。
現在は株式会社ノーブランドの取締役としてウェブサイトやパンフレット制作のディレクションを担当しています。(ディレクションは20年以上の経験を持ちます。)
また、医療系の出版社で医療記事の連載をした経験があります。医療記事をはじめ、販促物に掲載する原稿作成(ライティング)も担当しています。医療知識を持っているため、医療、介護、福祉関係のお客様が多いです
これまで学んできた、教育学、人間関係論、心理学などの知識を活かし、販売促進に関わるコンサルティングも行っています。


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<記事の概要>
パンフレットやチラシは印刷後に修正できません。電話番号・日付・価格・URL/QR・表記揺れ・文字組みなど入稿前の必須チェックと、紙出し・音読・第三者確認の実践法を解説。目 次
1電話番号・日付・価格・表記揺れ…“修正できない”事故をゼロにする
パンフレットやチラシなどの印刷物は、ホームページと違い、印刷してしまった場合直すことはできません。
もちろん修正増刷や差し替えはできますが、現実には「刷り直し=追加コスト」「配布済み=回収不能」「シール貼り=手間と信頼低下」になります。
ひとたび、刷り直しとなれば、多額のコストがかかります。
間違った情報を掲載した印刷物を配布してしまったあとでは、目にした人の誤情報を取り消す事ができないという点が最大のリスクです。
デザインが完成してホッとしているタイミングほど、ミスが潜んでいます。
実際、パンフレットの制作現場で起きやすいのは「誤字脱字」よりも、電話番号・日付・価格・URLやQRコードなどの“基本情報”の間違いです。以前、弊社のお客様でも他社さんで印刷した名刺の電話番号が間違っていたという事がありました。想像するだけで背筋が凍ります。
この間違い1つでパンフレットの役割は失い、反響や予約、問い合わせ導線が止まります。
そこで本記事では、印刷物の制作現場で実際に行っている、入稿前の文字校正チェックポイントを「事故の起きやすい順」にまとめました。お客様サイドで明日から使える簡単なチェックリストです。
印刷前の最終確認に、そのままチェックリストとしてご活用ください。
2校正は「誤字探し」ではなく「品質管理の最終工程」
校正というと「誤字脱字を見つける作業」と思われがちですが、印刷物の場合はそれだけでは不十分です。
印刷物として機能するかを担保する最終工程です。
特に、情報提供元(発注側)にしか判断できない“正誤”も多いので、制作側と発注側で役割分担して確認すると事故が激減します。
印刷が終わってから、間違いが見つかったとき、制作側と発注側のどちらのせいかと押し問答しても意味がありません。どっちが悪いかの犯人探しをしても失敗や損失は取り返せないからです。
それであれば、絶対に失敗しないように印刷前に校正を完璧に仕上げる努力が最も重要です。
3最優先:間違えると致命的な「基本情報」チェック
基本情報とは会社の住所や電話番号、URLなどの重要な情報のことを言います。
ここが間違っていると、パンフレットとしての機能が失われます。
指差し確認+動作確認までやるのがプロのやり方です。
数字まわり(電話・日付・時間・価格)
プロの注意ポイント(見落としがちな罠)
固有名詞(会社名・人名・商品名・住所)
プロの注意ポイント(見落としがちな罠)
住所や地図は「文字」以外にも見えますが、印刷物で最も事故が起きやすい領域です。文字として正しい”+“現地で困らない”までがチェック範囲です。
とくに飲食店やコンビニなどは入れ替わりが起こる場合があります。また、稀ですが銀行の経営統合などで名称が変わることもあるため、社会情勢などにもアンテナを広げてチェックしましょう
URL・QRコード・メール(導線)
ここは「見た目で合ってそう」に見えるため、とくに動作確認が必須です。
4信頼感を左右する「表記揺れ」と「ルール」
内容が正しくても、表記がバラバラだと “雑・素人っぽい・不安”という印象になります。
印刷物は会社の顔。表記統一は、ブランド管理そのものです。
表記揺れに注意してチェックしましょう。
ありがちな表記揺れ
すぐ使える「簡易表記ルール」テンプレ
迷ったら、最低限これだけ統一すると“会社として整った印象”になります。
文体の統一(です・ます調の混在を防ぐ)
※一部だけ口調が変わると、読者は無意識に違和感を覚えます。
5デザインに落としたときにありがちな事故
テキスト原稿では正しくても、デザインに落とし込んだ時に起きるトラブルについて紹介します。いただいた原稿テキストをデザインソフト(Illustrator等)に移行する際に、現場ではよくある事故です。
改行・分割の事故(読みづらさ/誤読)
文字化け・外字・機種依存文字
視認性(読めるか/伝わるか)
プロの注意ポイント(見落としがちな罠)
6ミスを見つける「校正のコツ」=再現できる手順
気合いで探すのではなく、見つけやすい環境を作るのが重要です。
必ず紙に出力して確認しましょう(最強)
モニターだと脳が「正しいはず」と補正して読み飛ばすことが多いです。紙に出してペンでチェックすると、改行・余白・視認性の違和感が一気に見えます。なお、紙に出力するときには原寸サイズで出力しましょう。
そのため、A4サイズの場合はひとまわり大きいB4サイズの用紙に出力します
この事実は脳科学の観点からも裏付けられています。画面からの情報は「全体をざっくり把握する」ため、ミスを見落としがちです。一方で紙からの情報は、脳を「細部を分析するモード」に切り替えます。紙での校正は、脳の仕組みに適った科学的根拠のある手法なのです。
音読して確認しましょう(てにをは・リズム・違和感)
文章の破綻や、読みにくさは音読が最も効きます。
特に「てにをは」「主語と述語」「同じ語尾の連続」などの違和感を見つけることができます。何度も何度も、黙視で見つけられなかったものでも、音読すると見つかる場合が多いです。
時間を置いて何度か確認しましょう(最低でも数時間)
作った直後は、作者の脳内で“正しい文章”に補完されます。
可能なら一晩、難しければ、最低でも別タスクを挟んでから見直しましょう。それだけでも精度が上がります。
第三者チェックは「役割分担」で依頼しましょう
短時間で確実に確認するなら分担がおすすめです。
ただし、全体と通して表現を揃える必要がありますので、最終的には担当者1〜2名で責任を持って校了させることが必要です。
7最終まとめ:校正は“最後の砦”。でも、味方にもなる
印刷物は、会社の信用を背負う偉大なメディアです。
デザインから印刷までの工程の中でも、校正は地味な作業ですが、品質管理の最後の砦であり、同時に「安心して配布するための保険」でもあります。
すべてを完璧にやろうとすると大変なので、まずはここだけでも徹底するようにしましょう。以下は間違うと致命的な部分です
入稿前に気づけば、被害はゼロ。気づかなければ、コストも信用も失います。
チェックリストを味方につけて、自信を持って入稿しましょう。
印刷物制作では、デザインだけでなく「情報が正しく機能すること」まで含めて品質です。
当社では、パンフレット・チラシ制作に加え、入稿前の校正フロー設計や表記ルール整備など、社内運用まで含めたサポートも行っています。
「これ、入稿前に一度見てほしい」「表記ルールを整えたい」といったご相談も、お気軽にお問い合わせください。