

執筆者:後藤ようこ
パンフレット制作「紙のパンフレット」が持つ不変の価値 -デジタル全盛の今、紙のパンフレットが選ばれる5つの理由-
- 2025年06月25日
- コラム

執筆者:後藤ようこ
後藤 ようこ取締役副社長
スキル
- ランディング(執筆)
- ディレクション
- コンサルティング
大学病院で看護師として働いたのち、看護教員の資格を取得し看護教育に携わりました。
現在は株式会社ノーブランドの取締役としてウェブサイトやパンフレット制作のディレクションを担当しています。(ディレクションは20年以上の経験を持ちます。)
また、医療系の出版社で医療記事の連載をした経験があります。医療記事をはじめ、販促物に掲載する原稿作成(ライティング)も担当しています。医療知識を持っているため、医療、介護、福祉関係のお客様が多いです
これまで学んできた、教育学、人間関係論、心理学などの知識を活かし、販売促進に関わるコンサルティングも行っています。
<記事の概要>
デジタル化が進む今、あえて“紙”を選ぶ企業が増えています。本記事では、紙のパンフレットが、今なお選ばれる5つの理由と、その活用法をご紹介します。
目 次
1「トヨタ」が紙カタログをやめた日
2024年12月、大手自動車メーカー「トヨタ」は、長年親しまれてきた紙のカタログの提供を終了しました。
“これまで長期にわたり、紙の商品カタログをご提供してきましたが、SDGs、カーボンニュートラル、への取り組みを一層進めるため、2025年1月よりトヨタブランドの車両の紙カタログの制作と印刷を終了します。
今後は、店頭ではタブレットを使い「スマートカタログ」として、動画やCGを交えた分かりやすい車両機能のご紹介や、複数の車種を並べて比較できる機能など、デジタルならではのコンテンツをご提供していきます。”
――公式発表にはそう記されています。
自動車のカタログといえば、かつては紙媒体の象徴。
高級感や存在感をいかに演出するか、各社がしのぎを削ってきた分野です。
カタログの“手ざわり”すら、商品の魅力の一部でした。
それを、日本最大のメーカーが“完全にやめる”。
このニュースは、業界関係者にとって小さくない衝撃をもたらしました。
紙のカタログは、自動車メーカーにとって“生命線”ともいえる存在だったのです。
けれど一方で、こんな声もよく耳にします。
それは単なる“ノスタルジー”ではなく、紙ならではの「伝わり方」「残り方」があるからです。
私たちが暮らす今の時代は、スマホひとつでほとんどの情報が手に入る時代です。
SNSやWebサイト、電子カタログなど、情報の受け取り方も発信の仕方も、どんどん“デジタル”へとシフトしています。
こうした流れの中で、
「紙のパンフレットって、もう必要ないんじゃない?」
そんな声を聞くことも、たしかに増えてきました。
でも――本当にそうでしょうか?
実は今、「あえて紙を使いたい」と考える企業や店舗も少なくありません。
その背景には、“デジタルにはない良さ”を、もう一度見直そうとする動きがあります。
今回は、そんな「紙のパンフレット」が持つ、不変の価値について、あらためてお伝えしていきたいと思います。
2情報が「多すぎる」時代だからこそ、やるべきこと
「デジタル化が進んでいるのに、紙の販促物に意味はあるの?」
そんな疑問をお持ちの方も多いかもしれません。
たしかに今は、スマートフォンひとつで何でも調べられる時代。情報は、いつでもどこでも手に入ります。
――でも、だからこそ起きている課題があります。
それは、情報があふれすぎているということ。
ホームページやSNSの情報は、次々と流れていき、気づけばもう目の前にありません。
そんな“流れやすい時代”だからこそ、あえて「紙のパンフレット」が見直されていることをご存じでしょうか?
ここからは、デジタルが主流となった今だからこそ光る、紙のパンフレットの魅力について掘り下げていきます。
「伝えたいこと」が、ただ“届く”のではなく、“ちゃんと残る”ために。
紙の力が、もう一度注目されている理由を一緒に考えてみましょう。
3紙の本は電子より脳への定着率が高い
たとえば、ノルウェー・スタヴァンゲル大学が行った実験では、高校生を対象に同じ文章を紙とデジタルで読ませたところ、紙で読んだグループの方が、理解度や記憶の定着率が高いという結果が出ました(4週間後の追跡調査でも差が持続)[※日刊ゲンダイより]。
また、東京大学の研究では、紙の手帳に予定を書き込むと、記憶や言語処理を司る脳の領域が、デジタルよりも強く活性化することがfMRI計測で確認されています。
こうした科学的な裏付けからも、紙の情報は「読む」という行為に“時間と意識”が伴い、記憶に残りやすいメディアであることが分かります。
紙と電子、どう使い分ける ~記憶・感情への働きかけは紙が優位~
スマートフォンやパソコンを開けば、Webサイト、SNS、動画など、無限とも思える情報が次々と飛び込んできます。
たしかに便利ですが、
その一方で――
情報の波に飲み込まれ、本当に大切なことが埋もれてしまうことも少なくありません。
気になった情報も、あとで見返そうと思ったころには、もうどこにあったか分からない…そんな経験、誰しも一度はあるはずです。
では、紙のパンフレットはどうでしょうか。
「手に取って開く」という行動そのものが、自然と“立ち止まる時間”を生み出してくれます。
そこに書かれた情報と向き合い、じっくり読み込む――これは、デジタルでは得がたい、「五感に訴えかける体験」です。
4デジタル全盛の今、紙のパンフレットが選ばれる5つの理由
それでは、なぜデジタル時代においても紙のパンフレットが多くの企業に選ばれているのか、5つの視点からその理由をご紹介します。
手触りや質感が「信頼」と「特別感」を演出する
ホームページの情報は、誰もが同じように閲覧できますが、紙のパンフレットは手に取った人だけが「触れる情報」。
紙の厚みや質感、印刷の風合いは、受け取る人に異なる印象を与えます。
たとえば、厚手のマット紙に落ち着いたデザインが施されたパンフレットは、企業や製品の「信頼性」や「高級感」を伝えます。
一方、ザラっとした紙に大胆な色使いのデザインなら、その企業の「個性」や「クリエイティブさ」が伝わるでしょう。
これは、五感に訴える紙媒体ならではの強みです。
お客様はその手ざわりから、あなたの会社のこだわりや誠実さを自然と感じ取ります。
「情報過多」からの解放――じっくりと読まれる
ホームページではリンクやバナー、関連広告が絶えず表示され、注意が散漫になりがちです。
本当に伝えたい情報が“流されてしまう”ことも珍しくありません。
一方、紙のパンフレットにはそうした余計な情報がありません。
手に取ったその瞬間から、「今、これを読む」ことに集中できる環境が生まれます。
サービスの特徴、企業の想い、商品のこだわり――
じっくり伝えたい内容を届けるのに、紙ほど適したメディアはないかもしれません。
“物”として残る――記憶に残るブランド体験
ホームページは画面の中にしか存在しませんが、紙のパンフレットは「手元に残る」情報です。
商談で渡されたパンフレットがカバンの中に。
会社のデスクに置かれたままの資料。
気づけば、何気ない日常の中に“再接点”が生まれます。
この「物理的な存在感」こそが、ブランドを記憶に留め、思い出してもらえる大きな理由になります。
昨夜、どんなホームページを見ていたか思い出せますか?
紙ならデスクの上や引き出しに入っている場合、そこから移動せず残ります。
「この会社は本気だ」と思ってもらえる信頼感
ホームページやSNSは手軽に更新できる一方で、「誰でも投稿できる」という印象もあります。
紙のパンフレットは、コストと手間をかけて作る“本気のツール”です。
特にBtoBや高額商材を扱う場合、顧客は「ちゃんとしている会社か?」という点を強く見ています。
しっかりとデザインされた紙のパンフレットは、それだけで企業の信頼性や本気度を伝える“証拠”になります。
デジタルと紙は対立しない――OtoO戦略の起点に
紙のパンフレットは、デジタルの時代においても強力な“橋渡し役”です。
このように、紙とデジタルを連携させるOtoO(Online to Offline / Offline to Online)戦略において、紙のパンフレットは“入口”にも“出口”にもなります。
情報があふれる現代だからこそ、紙があってこそ始まるデジタル体験もあるのです。
5あなたの「伝えたい」を、記憶に残るカタチに
「じっくり読まれ、心に残り、信頼を育む」紙のパンフレットの価値が、あらためて注目されています。
それは単なる情報ツールではありません。
お客様との関係性を深め、ビジネスを成長させるための、大切なコミュニケーション手段です。
こんなお悩み、ありませんか?
もしそうお考えなら、ぜひ一度ご相談ください。
私たちができること
私たちは、お客様の「伝えたい」という想いを丁寧にヒアリングし、ターゲットに響くデザインと伝え方をご提案します。
「なぜこのデザインが効果的なのか」「どうすれば成果や信頼につながるのか」――
その根拠を明確にご説明し、お客様と一緒に“伝わるパンフレット”を創り上げます。
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