執筆者:後藤ようこ
見積のコツパンフレットデザイン料金の相場|A4両面・4P・6P・8P別/見積で失敗しない比較ポイント(見積依頼メール文テンプレ付)
- 2026年02月23日
- ノウハウ
執筆者:後藤ようこ
後藤 ようこ取締役副社長
スキル
- ランディング(執筆)
- ディレクション
- コンサルティング
大学病院で看護師として働いたのち、看護教員の資格を取得し看護教育に携わりました。
現在は株式会社ノーブランドの取締役としてウェブサイトやパンフレット制作のディレクションを担当しています。(ディレクションは20年以上の経験を持ちます。)
また、医療系の出版社で医療記事の連載をした経験があります。医療記事をはじめ、販促物に掲載する原稿作成(ライティング)も担当しています。医療知識を持っているため、医療、介護、福祉関係のお客様が多いです
これまで学んできた、教育学、人間関係論、心理学などの知識を活かし、販売促進に関わるコンサルティングも行っています。


Canvaで作ったパンフレット・チラシデータを印刷する時の注意点|入稿で失敗しないポイントまとめ 



<記事の概要>
パンフレットデザイン料金の相場をA4両面・4P・6P・8P別に整理。見積がブレる要因(原稿・校正・修正・納品・案数)と失敗しない比較法、見積依頼メール文テンプレも掲載。目 次
1パンフレットデザインの見積もり内訳がよくわからない
会社のパンフレットや会社案内を作るとき、いちばん困るのが「相場がわからない」こと。
複数の制作会社に見積を依頼しても、それが適正かどうか判断できない。
これは担当者アルアルですよね。
ただ、最初に結論から言うと——
実は、相場“だけ”を見ても意味はありません。
なぜなら、パンフレットデザイン見積りは「デザイン費」という名目の中に、制作会社ごとに微妙に異なる作業が混ざっているからです。
そこで本記事では、国内の制作会社・地域の中小事業者・フリーランス等が公開している料金表・概算費用を収集し、A4パンフレット(2Pページ〜8ページ)のリアルな相場レンジを整理します。
そのうえで、
見積で失敗しないための「比較条件の揃え方」と「見積依頼するときのメール文テンプレ」までまとめます。
2エビデンス(調査方法)|本記事の相場は“公開料金表”を元に集計
本記事では、制作会社等がインターネット上に公開しているデザイン料金の料金表・概算表をサンプルとして収集し、ページ数別(2P / 4P / 6P / 8P)に整理しています。
(チャットGPTのDeep Research機能を活用しています)
ただし、公開料金表は、以下が混在していますので、本記事は、完全同条件の単純比較ではなく、「相場の帯(レンジ)を把握する」ことを目的にしています。また、制作会社に見積依頼する際に、見積内に含まれている項目を明確にすることも目的としています。
※この記事が信用されるかどうかは、各制作会社がここを正直に書いてあるかで決まりますので、あらかじめご了承ください
混在条件
3前提仕様と折加工について(6P・8Pは“扱い”が変わる)
本記事の相場は「A4仕上がり・両面フルカラー・印刷用PDF納品」を前提にしています。
なお、6ページと8ページは折り方(巻三つ折り/中綴じ等)で制作工程や印刷工程が変わるため、見積金額もブレやすい点に注意してください。
また、Illustratorなどの編集できる元データ納品を希望する場合は追加料金になることが一般的です。
ポイント
中綴じ冊子は 4の倍数ページが基本制約(仕様決定の段階で確認必須)
4標準的な制作フロー|見積がブレるのは“この4点”
パンフレットデザインの制作フローは概ね以下の流れです。
このうち、見積の総額を大きく左右するのは主に次の4つです。
見積の総額を大きく左右する4つのポイント
5デザイン料金の相場(ページ数別・依頼先別)
ここでは、ディレクション費 *1やデザイン費を含めた「デザイン料金」の相場を、依頼先カテゴリ別に整理します。
A4両面(2P)の相場
公開レンジ*2 は、概ね 4万円台〜10万円弱に集中しています。
一方で、構成提案まで含む大手寄りサービスでは 15万円台まで上振れする例もあります。
リサーチ結果
A4✕4Pの相場
依頼先によって価格差が開き始めます。
フリーランスは8万円台が目安になりやすく、大手は14万円前後が中央値です。
リサーチ結果
A4✕6P、8Pの相場
ページが増えると構成の複雑さも増し、金額は上がります。
リサーチ結果
主要制作会社 190,000円 / 中小・地域 210,000円 / フリーランス 144,000円
主要制作会社 200,000円 / 中小・地域 220,000円 / フリーランス 151,000円
6依頼先選びの考え方(コストだけで選ぶと失敗する)
パンフレットのデザインを生業としている弊社ですが、今回は「発注するときに、どこに頼むのが正解か?」というテーマで、依頼先選びの注意点をまとめます。
結論から言うと、パンフレット外注は「安いところ」を探すより、自社の状況(原稿・素材・社内工数・説明責任)に合う相手を選ぶほうが失敗しません。
同じA4の4ページであっても、
で、必要なサポートの範囲が変わり、最終コストも変わります。
依頼先ごとの「向き・不向き」は、実はかなりはっきりしています。代表的な3タイプを整理します。
フリーランス向き(社内に“進行できる担当者”がいる会社)
向いている企業
フリーランスに向いているのは、ひと言で言えば「社内で制作を回せる会社」です。
発注側が迷いなく指示を出せて、必要素材も揃えられるなら、フリーランスはコストを抑えやすく、スピード感も出ます。
注意点(ここで失敗しがち)
発注前に確認しておくと安心なこと
主要制作会社向き:企画から丸ごと任せたい/社内の説明責任が重い会社
向いている企業
主要制作会社の強みは、デザインだけでなく 上流(企画・構成・コピー)から面倒を見られることです。
フリーランスだと発注側が担うことになりやすい「整理・交通整理」を、制作会社側が引き受けてくれるケースが多いのがメリットです。
メリット
注意点
地域の印刷会社・制作会社向き:印刷まで一括で管理したい会社
向いている企業
印刷会社の強みは、なんといっても印刷工程まで含めて“手離れが良い”ことです。
紙・加工・納期の現実解を含めて提案してもらえるので、制作から納品までの不安が減ります。
注意点
ここで誤解しがちなのは、印刷会社は印刷のプロであって、必ずしもデザインのプロ集団とは限らない、という点です。
印刷工程の手離れは良い一方で、デザイン面の設計や進行(構成提案・コピー設計)では不得手な部分が出る場合もあります。
発注前に確認したいこと
7見積金額が変動する「4つのブレ要因」
見積トラブルの多くは、“前提の不一致”です。以下は必ず確認しましょう。
デザイン料金の相場は抑えていても前提条件が合っていなければ相場リサーチも意味がありません。特にブレやすい4つの要因を説明しますので参考にしてください。
修正回数の上限
デザイン(レイアウト・色・写真・文章の配置など)全体の直し
初稿を出したあとに「ここを変えて」「やっぱり別案で」みたいな変更依頼の回数制限です。
修正は2回まで無料、3回目以降は追加費用など、各制作会社で条件が異なります。
通常、直す内容はレイアウト変更、写真差し替え、見出しの作り直し、構成の入れ替えなどが含まれます。
必ず、見積内容に含まれる修正回数の上限と、その作業内容は確認しましょう。
校正工程(何校まで含む)
文字(誤字脱字・表記ゆれ・数字・固有名詞など)のチェックと反映
「校正」は基本的に文字の確認工程で、
通常は
のように“何回チェックするか”が決まります。
通常、校正は初校+再校まで、三校以降は追加。
直す内容は、誤字脱字、表記統一、数字・URLの間違い、語尾の揺れ などが設定されます。
校正作業とは、レイアウトを大きく変えるというより、文字の確定(責了)に向けた工程です。
こちらも見積もり内容に含まれている回数と作業内容を確認しましょう。
データ納品形式(元データの有無)
データ納品形式は制作会社によって大きく変わるところです。
など、データの納品形態と費用をかならず確認しましょう。
後から自社で文言修正したい会社は、最初に条件に入れるべきです。
「デザイン案の数」でも見積は変わる
パンフレットの見積では、デザイン案が「1案」なのか「2案(複数案)」なのかでも金額が変わります。
理由はシンプルで、デザイン案=“初稿の方向性を別に作る作業”であり、修正とは別の工数が発生するからです。
デザイン案(提案数)とは何を指す?
一般的に「デザイン案」とは、以下のような 方向性の異なる初稿のことです。
1案と2案の違い(実務的な意味)
2案にすると「選べて安心」ですが、実務では次の点に注意が必要です。
2案のデザイン案を提示してもらったとしても、実際は、そこから1案にしぼってから修正作業に進みます。しかし、「A案の表紙」と「B案の中面」を混ぜるなど、ハイブリッドを始めると、実質3案目になりややすく、さらなる追加費用がかかる場合もあります。
また、2案だしてもらっても、どちらも気に入らないという場合もあります。
デザイン案は多ければ多いほどよいと言うわけではなく、まずは、最初に、どんなデザインにしたいかを絞ってからデザインに進むほうが合理的です。
見積の前提が崩れて追加費用になりがちですので、注意が必要です。
失敗しない依頼のコツ
見積依頼の段階で、デザイン案を「1案にするのか」「2案にするのか」を先に明記しておくと、後からの行き違いや追加費用のトラブルが大きく減ります。
スピード重視・コスト優先で進めたい場合は、方向性を1本に絞ったデザイン案1案で十分なケースが多いでしょう。
一方で、社内稟議のために比較材料が必要だったり、まだ方向性が固まっていない場合は、最初からデザイン案2案を前提にしておくほうが安全です。
また、現場で進行をスムーズにするコツとして、2案を希望する場合は「全ページを2案」ではなく、表紙(キービジュアル)だけを2案にする指定がおすすめです。
これなら提案コストを抑えつつ、社内で方向性を比較・決定しやすくなります。さらに、2案が単なる色違いにならないように、事前に「堅め/柔らかめ」「写真多め/図解多め」といった方向性の条件をセットで指定しておくと、提案の質も上がり、決定までの時間も短くなります。
8文章作成(ライティング)と文字校正の相場
ここからは、デザイン作業以外の料金について解説していきます。
パンフレットはデザインだけで成果が出ません。
読まれる/伝わる/問い合わせが増えるかは、文章の出来に直結します。
そういう意味でも文章の作成作業は重要な作業。
以下に、文章作成にかかわる費用について解説します。
文章作成(ライティング)
文章作成(ライティング)は、依頼する作業範囲で単価が大きく変わります。
校正と校閲(ファクトチェック)の違い
校正
誤字脱字、表記揺れ、レイアウト不整合など(文字中心)
1文字 0.66円〜1.1円程度
校閲
上記+固有名詞・年号・URL等の事実確認を含む
1文字 0.715円〜2.2円程度
9【業界別】費用が上振れしやすいケース
この章では、業界別で作業料金が上振れしやすいケースをご紹介します。
同じページ数でも、業界によって作業量が増えますので、事前に制作会社に確認しましょう。
医療・美容・健康
表現規制対応、事実確認が重く、校閲・監修費が乗りやすい。
観光・宿泊
写真・地図・多言語で工数増。撮影手配や素材購入が乗りやすい
会社案内・採用
構成設計とコピー品質が成果に直結。原稿が無いと企画費・ライティング比率が増
10総額イメージ(3つのモデル) ー4P想定
最後に、実務で一番使われる「A4 4P」のモデルを示します。
低コストモデル
(合計 約 98,200円)
標準モデル
(合計 約 198,200円)
高品質モデル
(合計 約 441,200円)
11納期目安と注意点(短納期は割増になりやすい)
もう一つ、見積もりで見落としがちなのが「短納期料金(特急料金)」 です。
通常のスケジュールより早く仕上げる場合、制作側は人員調整や優先対応が必要になるため、追加費用が発生することがあります。
納期の目安(公開情報ベース)
短納期の注意点
1週間以内などの短納期では、特急料金として2割増しなどの割増が発生する可能性があります。
そのため、早めに相談しておくのが安全です。
実務上は「制作日数=想定の1.5倍」で見ておくと安心
経験上、制作にかかる日数は、想定より 1.5倍くらい余裕を見たほうが無難です。
理由は、制作作業そのものよりも、社内の確認・検討に時間がかかることが多いからです。
決裁者が1人で即判断できる会社は比較的早いのですが、複数部署の確認や稟議がある会社は想定より伸びやすいです。
特にパンフレットは、文章表現・写真選定・掲載内容など、進めながら社内で検討事項が増えやすい制作物です。
営業時間内で検討を重ねる前提で、最初から少し余裕をもって依頼しておくと、結果的にコスト面でもスケジュール面でも安全です。
12まとめ|相場を知った上で「比較条件を揃える」ことが最大のコスト最適化
パンフレット制作費は、「デザイン費」だけで決まりません。
実務では、同じA4 4Pでも 条件が違うだけで見積が倍近く変わることがあります。
その原因は、いわゆる「デザイン費」の中に、会社ごとに異なる作業範囲が混ざっているからです。たとえば以下のような要素です。
つまり、相場を知ること自体は大事ですが、本当のコスト最適化は「比較条件を揃えて見積を取ること」にあります。
なぜ「条件を揃えない見積比較」は危険なのか
例えば、A社は「デザインのみ(原稿支給・修正2回・PDF納品・デザイン案1案)」、
B社は「構成提案+リライト+校閲込み(修正4回・編集データ納品可・デザイン案2案)」だった場合、金額だけ比較して「B社は高い」と判断するのは、判断材料が足りません。
見積の高い安いではなく、“同じ土俵”に揃えて比較できているかが重要です。
見積依頼で必ず揃えるべき5点
原稿:支給か/リライトか/新規か
ここが一番ブレます。
原稿が支給される前提なら制作側は「組む」作業が中心ですが、原稿が無いと 企画・構成・コピーが発生します。
見積依頼文に「原稿の状態」を1行でいいので必ず書くと、後からの追加費用を防げます。
校正:校正か/校閲(ファクトチェック)か、何校か
「誤字脱字を直す」だけなら校正、固有名詞・年号・URL・表現の正確性まで見るなら校閲です。
さらに、校正は通常、初校 → 再校(必要なら三校) のように、“回数”で工数が決まります。
医療・美容・健康などは校閲寄り(事実確認)が必要になることが多いので、最初からレベルを決めたほうが安全です。
修正:想定回数と超過条件
修正は「回数」よりも、実は修正の重さが左右する場合があります。
文章の差し替え程度なら軽いですが、構成の入れ替えや写真選定のやり直しは重い作業です。
そこで、見積依頼時点で
を明記してもらうのがベストです。
「修正2回まで」など回数だけでなく、どこまでが修正に含まれるかも確認すると揉めません。
納品:PDFのみか/編集データも必要か
納品が印刷用PDFだけなら制作側の責任範囲は明確ですが、編集データ(ai/indd等)が必要になると、権利・管理・再利用の考え方が変わります。
編集データが欲しい場合、後出しすると高確率で追加費用になります。
最初に伝えるのが鉄則です。
デザイン案(提案数):1案か/2案(複数案)か
デザイン案は「修正回数」とは別の工数です。
1案は方向性を1本に絞って作るためコストを抑えやすく、進行も安定します。
2案は方向性を2パターン作るため、比較検討はしやすい一方で費用は上がります。
注意したいのは、2案を見た後に「A案の表紙+B案の中面」のように混ぜ始めると、実質的に3案目になりやすいことです。
追加工数になりやすいので、最初に「2案は表紙のみ」など範囲を決めておくと安全です。
稟議で比較が必要/方向性が固まっていない場合は2案が安心。コスト優先/急ぎの場合は1案で十分です。
ここまで揃えると「総額」もブレにくくなる
上の5点が揃うと、見積の土台が固まり、想定外の追加作業が減り、修正が暴れにくくなります。比較が公平になることで、結果的に総額が安定します。
13最後に補足
今回は、パンフレット制作に関するイラスト作成や写真撮影については触れていません。
ポンフレット作成における素材の準備も見積に影響しますが、これらは内容が決まらないと依頼できない部分ですので、今回は割愛しています。
まずは、基本的な見積内容を固めたうえで依頼業者さんを比較し、次のステップとしてイラストや写真素材を決定すると良いでしょう。
イラスト作成や写真撮影費用については、また後日ブログで解説いたします。
14そのまま使える:見積依頼の一文テンプレ(コピペ可)
コピペ可能ですので、日々の業務でお使いください。
ご担当者様
お世話になっております。〇〇(会社名・氏名)です。
下記内容にて、パンフレット制作のお見積りをご依頼いたします。
――――――――――――――――――
■ご依頼内容(お見積り条件)
1.仕様:
●仕上がりサイズ:A4
●ページ数:2P・4P・6P・8P
●色:両面フルカラー
●折加工および製本:二つ折り・巻三折・観音折り・Z折・中綴製本・無線綴じ
●その他加工:PP加工・角丸加工・エンボス加工など
●印刷:要・不要
➡折加工や製本がわからない場合は業者さんに提案してもらってもよい。
2.原稿:支給
●完全支給
●リライト希望
●新規作成希望
・原稿支給の場合:支給予定日( 年 月 日)
・リライト/新規の場合:取材有無(有/無)、ヒアリング方法(オンライン/対面)
3.校正:校正
●校閲[ファクトチェック]希望
●構成希望
4.修正回数
●想定( )回
・超過時の追加費用条件(例:1回あたり、制作費の○%等)を、見積書に明記いただけますと助かります。
5.納品
●印刷用PDF必須
●編集データ納品(要/不要)
・編集データが「要」の場合:形式(ai/indd/他)、アウトライン(有/無)など条件もご提示ください。
6.デザイン案
●1案(方向性1本)
●2案(方向性違い)
・2案の場合:対象範囲(表紙のみ/全ページ)を( )とします。
7.スケジュール
・初稿希望日:( 年 月 日)
・入稿予定日/納品希望日:( 年 月 日)
※短納期対応が可能な場合、特急料金の有無・条件もご記載ください。
――――――――――――――――――
■ 参考情報(任意・分かる範囲で)
・用途:会社案内/採用/サービス紹介/商品案内/その他( )
・ターゲット:
・配布方法:展示会/営業配布/店頭/郵送/Web掲載/その他( )
・印刷:未定/印刷も依頼希望(有/無)
・素材:写真(支給/撮影希望)/ロゴ(有)/地図(要/不要)/イラスト(要/不要)
・参考デザイン(URL等):
・ご予算感(任意):( )円前後
お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。
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署名
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