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後藤ようこ

執筆者:後藤ようこ

打ち合わせのコツ制作会社に依頼する際、必ずしも対面打ち合わせは必要ない理由

<記事の概要>

パンフレット制作時のヒアリングで重要なのは、制作会社側の聞き取り方の技量です。制作会社にパンフレット制作を依頼する際、必ずしも対面打ち合わせは必要がない理由についてまとめました。

1感染症の拡大が世の中を変えた

忘れもしない2020年の1月。
新しい感染症の登場が世界を震撼させました。

それから3年。
すっかり私たちの生活スタイルは一変。良くも悪くも感染症と共に歩んだ3年間でもありました。

新しい感染症が蔓延した社会で自粛しなければならなかったのが、人と人との接触でした。かつては、お酒を飲みながら親交を深める文化『飲みニケーション』が当たり前だった職場も、これらを禁じられ、すっかり人と人との交流が薄くなりました。

しかし、こんな不自由な3年間でも良い側面もありました。
『リモートワーク』という仕事のスタイルが当たり前になったことです。

昔から、仕事は出勤して職場で行うものという固定概念がありました。できるだけ近い職場を選んだり、職場の近くに引っ越したりと、通勤時間を短くする事が求められたものです。しかし、新しい感染症が蔓延した社会では、職場に集まらずに、個々に別の場所で仕事をする事が推奨されるようになりました。この3年間で、東京都内のオフィスを解約した企業も多いと聞いています。

社会が、職場以外で仕事をする『リモートワーク』を容認するようになったことは、この保守的な日本社会に大きな変革を生み出したように思います。


リモートワーク実は弊社は、10年以上前からスタッフの『リモートワーク』を導入しています。
耳慣れない『リモートワーク』という仕事スタイルは、これが浸透する前までは、理解しにくい人もいたようです。スタッフなのに社内にいない。馴染みのない方には違和感として映ったかもしれません。

しかし、『リモートワーク』が当たり前になった今、本当に仕事がやりやすくなりました。

また、『リモートワーク』が浸透した理由の一つに、オンラインミーティングツールが普及したこともがあります。インターネットさえ繋がっていれば、どこでも顔を見ながら打ち合わせができる。

無料で使えるオンラインミーティングツールは、ビジネス上の打合せのスタイルを大きく変えました。

2クリエイティブの世界では顧客のヒアリングが最も重要

パンフレット制作などクリエイティブの世界では、打合せが非常に重要なポイントになります。

一昔前は、これらの打ち合わせは対面で行われる事が当たり前でした。
営業マンやディレクター、もしくはデザイナー本人が顧客のもとに足を運び、顧客の要望を聞き取りました。デザイン会社などを選ぶ際には、訪問してもらえる会社を優先的に選んだかもしれません。

しかし、『リモート』での打合せが当たり前になると、少々、事情が変わりました。

遠方の制作会社であっても、オンラインで打ち合わせができますので、全国の制作会社から選ぶ事ができます。また、フリーランスで活動しているデザイナーに依頼しても良いかもしれません。オンラインミーティングが普及した現在では、デザイン会社選びも幅が広くなった事でしょう。

リモートワークが進んだ社会では、選択肢が広がったように思います。


デザインヒアリング私たちの仕事はグラフィックデザインです。お客様の要望を聞き取り、好みに合ったデザインに仕上げます。

しかしデザインとは、非常に主観的な好みに左右されるものです。

プロである私たちが良いデザインだと思っても、必ずしも顧客がそれを好むとは限りません。そのため、できるだけ顧客の要望をくみとり、それを加味したデザインに仕上げなければなりません。

そこで重要になるのが、顧客へのヒアリングです。
顧客の要望や疑問・質問、お悩みなどを丁寧に聞き取ることがヒアリングです。

顧客の悩みや相談事は多岐に渡り、決して同じ悩みはありません。そのため、対面であろうがオンラインミーティングであろうが、的確にヒアリングする事が求められます。

クリエイティブの現場で制作会社と顧客の間で繰り広げられる打ち合わせは、その手法(対面かオンラインか)はどうあれ、その内容の質が問われます。

3対面打ち合わせが必要ない理由

パンフレット制作を制作会社に依頼する際、まずは、自分たちの要望や悩みを制作会社に伝えなければなりません。

そのためにも、まずは自分たちの要望や悩みを明確にまとめる必要があります。(稀に、要望や悩みがまとまらないので、ひとまず相談したいというケースもあります。その場合でも、できる範囲で要望をまとめておきましょう。)

ある程度、要望や悩みがまとまっていれば、あとは制作会社のディレクターが要望を整理し、解決するための道筋をつけてくれます。つまり、実力のある制作会社に相談すれば、あとはきちんとヒアリングをしてくれ解決策を提示してくれるので心配ありません。

ですから、それが訪問による対面のヒアリングであろうがオンラインであろうが関係ありません。話す内容は同じなので手法には左右されません。

逆に、顔の見えない電話やE-mailであっても同じです。
コミュニケーションができれば手法はなんでも良いのです。

打ち合わせ時々、弊社にお問い合わせいただいたお客様から『対面での打ち合わせをしたい』と言われる事があります。

もちろん、必要があれば訪問で打ち合わせをしますが、

『対面であっても、オンラインであっても、電話であっても、話す内容は同じなので、必ずしも対面うち合わせがは必要ないですよ。』

と説明すると、ほとんどの方が納得されます。
弊社では、訪問による打ち合わせは有料ですから制作費用が安くなるなら訪問はいらないとなるようです。

ただし、複数の担当者や役員と大勢で話してほしいと言われるケースもあります。その場合は対面の方が効率が良い場合もあります。複数人でオンラインミーティングが難しい場合のみ、対面の方が推奨される場合もあります。

4打合せではこのような内容を話しましょう

次に、パンフレット制作の打合せでは、どのような事について制作会社に伝えれば良いか説明していきます。主に以下のようなことを制作会社とディスカッションしましょう。

  • 制作の目的
  • パンフレットの使用用途
  • 期待したい効果
  • 配布先のターゲット
  • 具体的な仕様
  • 希望するデザイン
  • 特に強調したいポイント

制作の目的

パンフレットを制作する目的について制作会社に伝えましょう。
何のためにパンフレットを制作するのかです。新規顧客の獲得のため、リピート強化のためなど、主な目的を固めておきましょう。

パンフレットの使用用途

そのパンフレットをどのように使うのかについて制作会社に伝えましょう。
例えば、飛び込み営業時に使うパンフレット、ダイレクトメール用のパンフレット、リクルート用のパンフレットなどです。使用用途によって適した形がありますので、主な使用用途を固めておきましょう。

期待したい効果

そのパンフレットを使うことで、どのような効果を望むかを固めておきましょう。新規の問い合わせを増やす、ホームページのアクセスを増やす、注文を増やすなどです。

配布のターゲット

そのパンフレットは誰に渡すのか明確にしておきましょう。
ターゲットの属性は、できるだけ細かく具体的に設定することが重要です。年齢、性別、職業、役職などです。ターゲットを明確にすることで、どのようなパンフレットにすれば良いか考えやすくなります。

具体的な仕様

仕様とは、パンフレットの形や印刷枚数などのことです。
具体的には、①サイズ②ページ数③色数④紙の厚み⑤加工⑥印刷部数などです。
特に、サイズやページ数によって紙面に入る内容が異なりますので、制作開始前には決定しておかなければなりません。

希望するデザイン

希望するデザインを誰かに伝えるということは、非常に難しい事です。
デザインの好みとは、極めて主観的なものですので、表現の仕方に工夫が必要です。また、デザインに正解も不正解もありません。どんなデザインにして欲しいかは、できるだけ工夫して伝えましょう。

好みに近いデザインを見せるのも有効です。

特に強調したいポイント

パンフレットの中で、最も強調したいポイントも固めておきましょう。
パンフレットの紙面にはメリハリが必要です。特に、強調したいポイントをピックアップしておきましょう。

そのほか、ヒアリングのポイントは沢山ありますが、上記の7つのポイントは必ず伝えたほうが良いポイントですので覚えておきましょう。

5リードしてくれる制作会社に依頼しよう

以上のように、パンフレット制作時に打ち合わせする内容は大体決まっています。
ですから、必ずしも対面で話をしなくとも電話でも十分聞き取りが可能なのです。

ただし、やり取りした内容は、できるだけ行き違いのないような工夫は必要です。
当社では、できるだけ行き違いのないように、書面でやり取りをすることにしています。

ヒアリングシートというワード書類を用意し、そこに記載してもらうことにしています。書面で残るため後から振り返りやすく、デザイナーなど他のスタッフとも情報の共有がしやすいのです。

あとは、足りない部分を電話で確認します。E-mailで追加の質問をすることもあります。どうしても顔を見て話したい場合は、Zoomなどのオンラインミーティングツールを用います。

このように、わざわざ客先まで訪問して聞き取りをしなくとも、リモートで十分精度の高いヒアリングは可能になります。

パンフレット制作時のヒアリングで重要なのは、制作会社側の聞き取り方の技量です。
これなくして、どんな手法を取ろうが、正しく要望を汲み取ってもらことは不可能です。

対面で打ち合わせをすれば、これが解決するわけではありません。
むしろ、貴重な時間を移動に費やしたり、無駄なコストがかかってしまいます。

ただし、安心感を得るために、相手の顔を見て話したいという場合には、訪問もしくはオンラインミーティングを選びましょう。実力のある制作会社を選択するためにも、訪問可能エリアにこだわらず、幅広い選択肢の中から選ぶことが成功の秘訣です。

後藤ようこ

執筆者:後藤ようこ

後藤 ようこ取締役副社長

スキル

  • ランディング(執筆)
  • ディレクション
  • コンサルティング

大学病院で看護師として働いたのち、看護教員の資格を取得し看護教育に携わりました。
現在は株式会社ノーブランドの取締役としてウェブサイトやパンフレット制作のディレクションを担当しています。(ディレクションは20年以上の経験を持ちます。)
また、医療系の出版社で医療記事の連載をした経験があります。医療記事をはじめ、販促物に掲載する原稿作成(ライティング)も担当しています。医療知識を持っているため、医療、介護、福祉関係のお客様が多いです
これまで学んできた、教育学、人間関係論、心理学などの知識を活かし、販売促進に関わるコンサルティングも行っています。

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