執筆者:石川浩子
Canva傘下の新アプリ【afデータ無料配布】Affinity無料化で社内で販促物が自由にデザインできる時代に!
- 2025年11月11日
- ノウハウ
執筆者:石川浩子
石川 浩子チーフデザイナー
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<記事の概要>
Affinityの無料化が企業デザインに与える影響を解説。外注と内製のバランス、導入時の注意点、そして実際に試せるAffinity練習データを配布中!目 次
1 Canva傘下のAffinityを「完全無料化」
デザイン業を生業にしている方以外は、あまり聞いたことがない名前かもしれません。
Affinityとは、プロ用途にも対応する本格的なデザインソフトです。
ロゴやイラスト制作、写真の補正・加工、カタログやチラシのレイアウトなど——
印刷物からデジタル広告、プレゼン資料まで幅広く作成できます。
Affinityを開発したのは、イギリスのSerif(セリフ)社です。
2024年3月、Serif社はオーストラリアのCanva(キャンバ)社に買収されました。
そのため、現在AffinityはCanva傘下のプロダクトとなっています。
Canvaが「誰でも高品質なデザインを手軽に」広げてきた一方で、Affinityはより精緻な制作ワークフローに対応することで、用途の裾野をさらに広げています。
そして2025年10月末。
そのAffinityが完全無料化されたことで、デザイナー界隈が大きくざわつきはじめました。
とはいえ、この動きはプロの世界だけにとどまらないかもしれません。
“自社でデザインを扱う時代”の始まりを告げる?!かもしれません。
これからの企業にとって、「販促ツールをどう作り出すか」は大きなテーマになっていきます。
ぜひこの記事を読みながら、そのヒントをつかんでみてください。
いまこそ脱Adobe!?画像編集やデザイン用のクリエイター向け統合ツール最新版「Affinity Studio」が無料で配信、大きな話題に―さまざまな拡張子や日本語にも対応
https://news.yahoo.co.jp/articles/54c92f06131b955eab195a9fc2083e982c33e1f4
5行で要点をつかみたい方へまとめトピック
2無料化になる前の話
今回、無料化にあたり、これらの3つの機能は1つに統合されー
macOS・Windows向けに無料で公開されました。
今後、iPad版もリリースされるそうですが、時期は未定だそうです。
Affinity公式サイトでは、このリリースを
とうたっています。
つまり、Affinityというアプリケーションを使えば、従来、プロが作成するクオリティをそのまま再現できる環境が整ったということです。
ココがポイント!
Canva傘下となったSerifが、3つの有料アプリを1つの無料アプリに統合!
3無料化の範囲と有料オプションの関係
ただし、生成AIを用いた「生成塗りつぶし」など、一部のAI機能は、Canvaの有料アカウントを持つユーザーのみ利用可能です。
ココがポイント!
無料でプロ品質を体験できる一方、AI機能はCanva経由で拡張。
CanvaとAffinityが連携する未来の構築ともいえるでしょう。
4脱Adobeへのインパクトと注意点
以前から、AffinityシリーズはAdobe Creative Cloudの代替ツールになるのではないかと注目されてきました。
特に、Adobeのサブスクリプションモデル(月額課金)とは異なり、買い切り型ライセンスを安価で提供してきた点が評価されていました。
「Adobe一強」だったプロ向けデザインツール市場に、初めて本格的な競合軸が生まれたと言えます。
今後は以下のような動きが加速すると予測されます。
しかし、まだまだ気をつけなければならない点もあります。
現時点では、完全にAdobeの代替ソフトとはなり得ないという点です。
また、Adobe社のIllustratorとInDesignとの互換性もありません。
弊社としても、少しでもデータ不備が起こるかもと思いながら運用するリスクがあると考えています。(特に文字部分のエラーは致命的)
また、リリース直後のソフトウェアであるため、バグや動作不安定性にも注意が必要です。
重要な制作物への使用は慎重に検討しつつ、プレゼン資料や社内提案書など軽めの用途から始めるのが良いでしょう。
しかし、今回のAffinityの挑戦は、単なる価格競争ではなく“デザインの民主化”を象徴する動きとも言えます。また、Adobe社のツールは、高価で手が出しづらいという方や、デザインに興味を持つ学生・新人の練習用ツールとしてはよいアプリです。
用途を吟味しながら、使うのがおすすめです。
ココがポイント!
Affinityは“Adobeの完全代替”ではなく、“デザインを身近にする選択肢”。まずは安全な範囲で試してみるのが良いでしょう。
Adobeとの互換性を前提に導入するとトラブルのもとになります。
5デザインの内製化により企業のメリット
ここからは、各企業におけるデザインの内製化について私達の考え方をまとめてみます。
Affinityの登場により一般企業でもデザイン内製化のハードルが下がりました。
弊社でもこれまで、「自分たちで編集できるデータがほしい」という相談を多くいただいてきました。
その際は、PowerPointなど、Office製品で編集可能なデータを提供するケースが主流でした。
昨今は、Canvaを使う企業も増えていますが、Canvaは完璧なツールではありません。
冊子ものや複雑なレイアウトには不向きで、データ管理がクラウドに依存してしまう所に課題があります。
その点では、AffinityデータならCanvaの欠点を補完することが可能です。
今後は、各企業の中でAffinityデータを扱うことで、自社で編集しながら販促物を育てていく仕組みが現実的になっていくでしょう。弊社としても、Affinityデータでの制作に対応できるよう、研究・検証を進めていく予定です。
導入を検討されている企業様は、ぜひ一度ご相談ください。
近い未来のイメージしてみよう!
という運用ループが実現しそうです。
6無料練習データを配布中
これまで説明してきたことを踏まえ、「一度は触っておきたいなぁ。」と思った方はいませんか?
実際に操作を体験していただくために、Affinity練習用データを無料で配布します。
テンプレートではなく、「ツールの感覚をつかむ」ための実験用データです。
以下、ダウンロードボタンをクリックしていただくと、直接DLが始まります。
(Affinityデータの拡張子は「.af」)
練習用データ(First Kit)
➡無料ダウンロードはこちら(約2.5MB)
A4サイズのレターセット
➡無料ダウンロードはこちら(約2.8MB)
注意事項⚠️
文字化けが生じた場合は、Google Fontsより「Zen Kaku Gothic New」をダウンロードしてください。
(フォントDLはこちら)
7 まとめ:Affinity無料化がもたらす“企業デザインの地殻変動”
Affinityの無料化は、単なるソフトウェアのニュースにとどまりません。
それは、「デザインを誰が担うのか」という企業構造そのものの変化を意味しています。
これまで、デザインは外部の専門家や制作会社に依頼するのが一般的でした。
しかし、Affinityのようなプロ品質ツールが無料で使えるようになった今、社内の広報・営業・人事など、非デザイン部門でも“伝える力”を磨く時代に入っています。
外注と内製の境界は、これからさらに曖昧になっていくでしょう。
外部パートナーに依頼する価値は、これからも変わりません。
“餅は餅屋”という言葉の通り、戦略性やブランド表現、印刷品質など、専門知識を要する領域はプロの手に委ねるのが最も効果的です。
その一方で、Affinityのようなツールが普及することで、
日常的な修正や軽微な更新を社内でスムーズに行える環境が整いつつあります。
外部と社内、それぞれが役割を分担しながら、よりスピーディで柔軟な制作体制を築く、そんな未来が現実的になってきています。
Affinityの無料化は“ツールの民主化”であると同時に、“企業クリエイティブの再構築”を考えさせられるビッグニュースでした。
ココがポイント!
制作を「すべて外注」か「すべて内製」かで分けるのではなく、プロに任せる部分と社内で完結する部分を上手に共存させることが、これからの時代のデザイン運用です。
まずは練習データを触りながら、社内でのデザイン理解と表現力を一歩ずつ体感していきましょう!