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後藤ようこ

執筆者:後藤ようこ

求人情報のネット掲載で注意する大事なポイント (職業安定法の改正)

  • 2019年09月26日
  • コラム

空前の売り手市場で苦戦する企業の求人募集活動

現在の日本は、企業の人手不足が問題となっており、空前の売り手市場となっています。

昨年12月の厚労省の数値では、一般職業紹介の有効求人倍率は1.63倍。新規求人倍率は2.41倍となっています。中でも、正社員有効求人倍率は1.15。前月を0.02ポイント上回ったという数字が発表されました。(2018年12月時点)

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000192005_00001.html

有効求人倍率とは経済指標のひとつであり、1人あたりに、何件の求人があるかを示すものです。一般的に求人倍率が高い社会は、企業がより多くの労働者を求めているということであり、それだけ経済に活気があると評価されます。

下記のグラフをご覧いただくと分かる通り、平成21年(2009年)に急激に落ち込んだ有効求人倍率は徐々に復活し、平成30年(2018年)頃より高め安定の水準を保ち続けています。

有効求人倍率

(引用:一般職業紹介状況(平成30年12月分及び平成30年分)について

そこで、現在、大きな課題となっているのが企業の人手不足です。売り手市場となった採用市場においては、なかなか労働者が集まらない職種や企業における労働者募集活動(以下、求人募集)は、死活問題です。

弊社のお客様も、定期的に起こる求人募集活動に翻弄され、多額のコストと手間をかけざるをえない企業が増えています。ここ1〜2年は、どこにいっても労働者の採用問題についての相談が数多く寄せられます。

そこで、頼みの綱が労働者を募集する求人募集のネットチャネルです。
中小企業の経営者(および、人事担当者)は、大手企業が提供するリクルートポータルサイトをはじめ、様々なチャネルを使いながら求人募集に精を出す姿が見受けられます。

そんなあまたある求人募集チャネルの中で、自社のオフィシャルサイトに求人募集を掲載する企業も増えてきました。なかなか、自社のオフィシャルサイトから面接希望者からのお問い合わせを受けるのはハードルが高く、即効性を求めるのであれば、既存のリクルートポータルサイトを活用するのが手っ取り早いです。

しかしながら、慢性的な人手不足に見舞われている企業は、自社のオフィシャルサイトにも求人募集情報を常時掲載しておくことは、非常に有益ですので、サイト内に求人募集ページを設けることをおすすめしています。

ただ、その場合、『職業安定法』に則った掲載が必要になりますので注意が必要です。ここからは、平成30年(2018年)に改正された『職業安定法』の改正ポイントと、求人情報掲載時に注意しなければならない点についてコラムにまとめていきたいと思います。

労働条件の明示が必要なタイミング

平成30年(2018年)1月1日、職業安定法の改正が施行され、労働者の募集や求人申し込みの制度が変わりました。改正の中身は、大きく変更があったというよりは、これまで曖昧になっていた求人情報の掲載内容が、より厳格にされたという事です。

よって、これまでなんとなくインターネットに掲載していた求人情報も、注意が必要になります。これは、インターネットに求人情報を掲載する全ての企業が対象になりますので、この機会にチェックしておくと良いと思います。(参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000172497.html

まずは、インターネット上に求人情報を掲載する場合には、以下のように労働条件を明示することが必要です。改めて確認してきたいと思います。

自社オフィシャルサイトで求人情報を掲載する場合には、正しく労働条件を明示しなければなりません。(細かい労働条件の明示の内容は次の項でまとめます。)ここのポイントとしては、原則として、初回の面接等、求人者と求職者が最初に接触する時点までに、全ての労働条件を明示すべきとされています。要するに、労働条件を明示せずに面接まで進んではいけないと定められています。

また、最初に明示した労働条件が変更される場合には、変更内容について明示しなければなりません。面接などの過程で労働条件に変更があった場合にも、速やかに求職者に知らせるよう配慮が必要です。

そして、労働契約締結時にも『労働基準法』に基づき、労働条件通知書などで労働条件を通知することが必要になります。厚労省のページには、モデル労働条件通知書がありますので参考にしてください。(モデル労働条件通知書)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000172497.html

最低限明示しなければならない労働条件

ここからは、インターネット上に求人情報を掲載する際に、最低限明示しなければならない項目や内容についてまとめていきます。

インターネットおよび、書面にて求人情報を掲載する場合には、以下の事項を明示しなければなりません。ただし、(書面にての明示の場合)求職者が希望する場合には、電子メールによる明示でも可能です。ここがもっとも重要なポイントなのでご参考ください。

今回の法改正で追加された項目がいくつかありますのでご注意下さい。※が今回の改正で追加された項目です。

<記載が必要な項目と記載例>

  • 業務内容:一般事務
  • 契約期間:期間の定めなし
  • 試用期間:試用期間あり(3ヶ月)
  • 就業場所:本社住所を明記
  • 就業時間:9:00〜18:00
  • 休憩時間:12:00〜13:00
  • 休日:土日、祝日
  • 時間外労働:あり(月平均 20時間)
    裁量労働制を採用している場合には、『企画業務型裁量労働制により、◯時間働いたものとみなされます』などと記載が必要
  • 賃金:月給 20万円(ただし、試用期間中は月給19万円)
    時間外労働の有無に関わらず一定の手当を支給する制度(いわゆる固定残業代)を採用する場合には、以下のような記載が必要。
    ①基本給 ××円(2の手当を除く額)
    ②□□手当(時間外労働の有無に関わらず、○時間分の時間外手当として△△円を支給)
    ③○時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給
  • 加入保険:加入保険 雇用保険、労災保険、厚生年金、健康保険
  • 募集者の氏名又は名称:○○株式会社
  • ○派遣労働者として雇用する場合:雇用形態 派遣労働者

労働条件明示に当たって遵守すべき事項

労働条件を明示するにあたっては職業安定法に基づく指針などを遵守しなければなりません。労働条件を記載するさいのポイントを以下にまとめます。

<職業安定法に基づく指針等の主な内容>

○ 明示する労働条件は、虚偽又は誇大な内容としてはならない。
○ 有期労働契約が試用期間としての性質を持つ場合、試用期間となる有期労働契約期間中の労働条件を明示しなければならない。また、試用期間と本採用が一つの労働契約であっても、試用期間中の労働条件が本採用後の労働条件と異なる場合は、試用期間中と本採用後のそれぞれの労働条件を明示しなければならない。
○ 労働条件の水準、範囲等を可能な限り限定するよう配慮が必要。
○ 労働条件は、職場環境を含め可能な限り具体的かつ詳細に明示するよう配慮が必要。
○ 明示する労働条件が変更される可能性がある場合はその旨を明示し、実際に変更された 場合は速やかに知らせるよう、配慮が必要。

労働条件の明示の変更について

なお、途中で労働条件が変更になった場合には、以下のとおり変更明示が必要になります。それぞれのケースによって異なるので参考例を元に変更明示を行わなければなりません。また、変更明示は、求職者が適切に理解できるような方法で行う必要があり、口頭でかんたんにすませるようなことはあってはなりません。

また、当初の明示を安易に変更するような事があってはならず、学校卒業見込みの内定者などについては、書面などで適切に行わなければなりません。

もしも、変更明示が適切に行われなかった場合には、行政による指導監督や罰則などの対象になる場合があります。

1.当初の明示と異なる労働条件の変更明示

例:当初 基本給30万円/月 ⇒ 基本給 28万円/月
例:当初 基本給25万円〜30万円/月 ⇒ 基本給 28万円/月

2.当初の明示から労働条件を削除する場合

例:当初 基本給25万円/月、営業手当 3万円/月 ⇒ 基本給 25万円/月

3当初の明示から労働条件を追加する場合

例:当初 基本給25万円/月 ⇒ 基本給 25万円/月、営業手当 3万円/月 

その他、変更明示を行う際には、労働者が変更内容を認識した上で、労働契約を締結するかどうか考える時間が確保されるよう、労働条件等が確定した後、可能な限り速やかに変更明示をしなければなりません。

また、求職者から、変更した理由について質問をされた場合には、適切に説明を行う必要があります。

もちろん、インターネット上に求人情報を掲載している場合など、当初明示した労働条件の変更を行った場合には、できるだけ速やかに変更明示を行う事が必要になりますので注意しましょう。

労働条件の明示に関する相談

なお、これら職業安定法の改正および、労働条件の明示に関する相談は、各都道府県の労働局需給調整事務室に相談ができます。厚労省のサイトでは下記のように紹介されていますので不明な点はこちらに相談するようにしましょう。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000171017_1.pdf

北海・東北エリア

北海道 需給調整事業課(TEL:011-738-1015)
青森 需給調整事業室(TEL:017-721-2000)
岩手 需給調整事業室(TEL:019-604-3004)
宮城 需給調整事業課(TEL:022-292-6071)
秋田 需給調整事業室(TEL:018-883-0007)
山形 需給調整事業室(TEL:023-626-6109)
福島 需給調整事業室(TEL:024-529-5746)

関東甲信越エリア

茨城 需給調整事業室(TEL:029-224-6239)
栃木 需給調整事業室(TEL:028-610-3556)
群馬 需給調整事業室(TEL:027-210-5105)
埼玉 需給調整事業課(TEL:048-600-6211)
千葉 需給調整事業課(TEL:043-221-550)
東京 需給調整事業第一課(TEL:03-3452-1472)
東京 需給調整事業第二課(TEL:03-3452-1474)
神奈川 需給調整事業課(TEL:045-650-2810)
新潟 需給調整事業室(TEL:025-288-3510)
富山 需給調整事業室(TEL:076-432-2718)
石川 需給調整事業室(TEL:076-265-4435)
福井 需給調整事業室(TEL:0776-26-8617)
山梨 需給調整事業室(TEL:055-225-2862)
長野 需給調整事業室(TEL:026-226-0864)

中部・近畿エリア

岐阜 需給調整事業室(TEL:058-245-1312)
静岡 需給調整事業課(TEL:054-271-9980)
愛知 需給調整事業第一課(TEL:052-219-5587)
三重 需給調整事業室(TEL:059-226-2165)
滋賀 需給調整事業室(TEL:077-526-8617)
京都 需給調整事業課(TEL:075-241-3225)
大阪 需給調整事業第一課(TEL:06-4790-6303)
兵庫 需給調整事業課(TEL:078-367-0831)
奈良 需給調整事業室(TEL:0742-32-0208)
和歌山 需給調整事業室(TEL:073-488-1160)

中国エリア

鳥取 職業安定課(TEL:0857-29-1707)
島根 職業安定課(TEL:0852-20-7017)
岡山 需給調整事業室(TEL:086-801-5110)
広島 需給調整事業課(TEL:082-511-1066)
山口 需給調整事業室(TEL:083-995-0385)

四国エリア

徳島 需給調整事業室(TEL:088-611-5386)
香川 需給調整事業室(TEL:087-806-0010)
愛媛 需給調整事業室(TEL:089-943-5833)
高知 職業安定課(TEL:088-885-6051)

九州・沖縄エリア

福岡 需給調整事業課(TEL:092-434-9711)
佐賀 需給調整事業室(TEL:0952-32-7219)
長崎 需給調整事業室(TEL:095-801-0045)
熊本 需給調整事業室(TEL:096-211-1731)
大分 需給調整事業室(TEL:097-535-2095)
宮崎 需給調整事業室(TEL:0985-38-8823)
鹿児島 需給調整事業室(TEL:099-803-7111)
沖縄 需給調整事業室(TEL:098-868-1637)

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