販売促進のネタ

後藤ようこ

執筆者:後藤ようこ

10月からの消費増税、価格表記と広告規制を改めてチェックしておこう!

  • 2019年09月12日
  • コラム

2019年10月より消費税が10%に

1989年の導入当時は3%だった消費税。
5%、8%と段階的に増税されてきましたが、今年(2019年)10月1日より、とうとう現在の8%から10%へと引き上げられることになりました。

政府は、今回の増税による引き上げ分(の税収)は、全世代を対象とする社会保障のために使うとしており、少子高齢化に伴う社会保障費の補填にとどまらず、安定財源とすることで全世代型の社会保障へと引き継ぐための増税と説明しています。

消費税は、世代や所得の垣根なく、全世代の消費に影響する税負担です。必然的に消費者がモノの価格に向けられる目は厳しくなることでしょう。事業者側は、より一層、価格表示や価格設定にシビアに取り組まなければなりません。

さて、今回のコラムでは、これら消費増税にまつわる事業者側の企業努力として、避けて通れない『価格表記』と増税にまつわる『広告規制』についてまとめてみたいと思います。知らないと思わぬトラブルやペナルティをうけることもあります。増税前に、より良く情報を収集して早めの準備をしておきましょう。


価格表記は基本的に総額表記

事業者であれば、みなさんがご存知かと思いますが、平成16年4月より、消費者に対する「値札」や「広告」などにおいて価格を表示する場合には、消費税相当額を含んだ支払総額の表示を義務付ける「総額表示方式」が実施されています。

平成16年以前は、価格表示のほとんどが税抜き価格表示で販売されることが多かったため、消費者の多くが最終的にいくら支払えばよいか分からないという問題が多く寄せられました。そこで、事業者と消費者間での問題を解消するため、ひと目で総額がわかるような表記を義務付けする事となりました。

総額表示の義務付け対象となる媒体は以下の通りです。当然のことながら、実店舗の値札表記のみならずウェブサイトでの告知も対象となりますので注意が必要です。価格表記は常に総額表記が基本です。

  • 1)値札、商品陳列棚、店内表示、商品カタログ等
  • 2)商品のパッケージ、あるいは貼付した価格表示
  • 3)新聞折込広告、ダイレクトメールなどにより配布するチラシ
  • 4)新聞、雑誌、テレビ、インターネットホームページ、電子メール等の媒体を利用した広告
  • 5)ポスター など

※「総額表示」の義務付けは、価格表示を行う場合を対象とするものであり、価格表示を行っていない場合については表示を強制するものではない。

例えば、200円の商品の場合、10月からは消費税が10%になりますので220円(税込)という表記になります。もちろん、『税込』という表記を省いても問題ありません。消費税について、何も書かれていない表記の場合は、それは『税込価格』を意味すると国税庁では解釈しています。逆をかえせば、『税込』や『税抜』と表記せずに書いた価格は、すべて消費税込みの総額表記であると理解されますのでご注意ください。

総額表記の対象となる取引

なお、この総額表示の対象となる取引は、基本的に消費者に対して、商品の販売や役務の提供などを行う場合です。つまり、小売段階の価格表示をするときには総額表示が義務付けられますが、事業者間(B to B)での取引は総額表示義務の対象とはなりません。

総額表示義務に関する特例と誤認防止措置

さて、ここからは総額表示義務に関する特例と誤認防止措置についておさらいしていきます。

みなさんもご存知のとおり、平成16年に総額表示の義務化が定められたものの、世の中には200円(税抜)などという税別表記の値札が多数見受けられる事があるのにお気づきですよね。

これは、以下の考え方(特例)により各事業者が行っている価格表示です。

平成25年10月1日から令和3年3月31日までの間、『消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法(平成25年法律第41号)』により、一定の場合には総額表示を要しない。

つまり、平成25年〜令和3年3月末までは、必ずしも総額表示でなくても良いと特例が定められているからです。これは、度重なる消費税率の引上げに際し、事業者間で適正に増税分が転嫁されるために、そして、事業者が値札の貼り替え等の事務負担を考慮して制定されました。つまりは、急に価格表示を変えるには事業者側の負担が大きすぎるという観点からの特例です。

よって、令和3年の4月1日からは、完全に総額表示に切り替わりますので、事業者はこの日までに準備を整えて置かなければなりません。

当然のことながら、本法律の中には、消費者の利便性に配慮する観点から、平成33年3月31日までの間であっても、本特例により税込価格を表示しない事業者は、できるだけ速やかに、税込価格を表示するよう努めなければならないと規定しています。よって、この10月の消費増税を一つの区切りとして、事業者は一斉に総額表示の準備に向かっていくと予測されます。

みなさんも、早めの準備をしておきましょう。ちなみに、令和3年3月3日までは、総額表示にしない場合は、下記のような表記で誤認されないような努力をする必要がありますので参考までに。

<税抜価格のみを表示する場合の例>
(1) ○○○円(税抜き)
(2) ○○○円(税抜価格)
(3) ○○○円(税別)
(4) ○○○円(税別価格)
(5) ○○○円(本体)
(6) ○○○円(本体価格)
(7) ○○○円+税
(8) ○○○円+消費税
<一括して税抜価格であることを明示する例>
店舗販売などで、個々の値札等においては「○○○円」と税抜価格のみを表示し、別途、店内の消費者が商品等を選択する際に目に付き易い場所に、明瞭に、「当店の価格は全て税抜表示となっています。」といった掲示を行う。
チラシ、商品カタログ、インターネットのウェブページ等では、個別の商品価格の部分には「○○○円」と税抜価格のみを表示し、別途、消費者が商品を選択する際に目に付き易い場所に、明瞭に、「本チラシ(本カタログ、本ウェブページ等)の価格は全て税抜表示となっています。」といった表示を行う。

広告規制について

最後に、消費増税に伴う広告規制に関するポイントをまとめてみたいと思います。

まず最初に、基本的な広告の考え方と規制についてです。消費税とは、事業者が負担するものではなく、最終的には消費者が負担するものです。そのため、消費税率引き上げ後、事業者が値引きを行う場合には、『消費税は頂いておりません』『消費税還元セール』など、消費増税と直接関連した宣伝や広告を行うことは禁止されています。

しかし、これらは、事業者の価格設定のタイミングや値引きセールの宣伝・広告自体を規制しているものではありません。よって、『10/1日〜 ●%値下げします!』『10/1日以降は●%ポイント付与します!』などの宣伝は問題ないそうです。

消費増税後は、自社の経営資源を活用し値引きなどの価格設定を行う事は、何の制約もありませんので工夫して告知することをおすすめします。

なお、今回の消費増税においては、適正な転嫁の確保についても喚起しています。それはつまり、事業者間の取引において(元請け⇔下請けの関係)、製品やサービスを納入する下請事業者側がしわ寄せを受け、適正な(消費税の)価格転嫁ができず、増税分を負担させられるような事態の回避です。消費税転嫁対策特別措置法という法律により、小売事業者や下流の事業者が下請事業者や上流の事業者に対し、消費税増税分を減額するよう求めたり利益提供を求めたりすることなどが禁止されています。

これらは、『転嫁Gメン』などによる監視と関係機関による周知により、不適切な事業者間取引が起こらないよう対策しているそうです。

<参考資料>
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6902.htm
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/sougakuhyoji_gaiyou.htm
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/20150401tenka.htm
https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/keigen_zeiritsu/other/img/20181128_guidline.pdf

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