

執筆者:後藤ようこ
カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル
- 2016年07月25日
- コラム
今年6月にフランス・カンヌで開催された、世界最大級の広告表現の祭典、”カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェス ティバル”で、日本の広告チーム(電通)が受賞したというニュースを目にしました。”カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル”では、商 業広告や、社会問題を取り扱った新しい視点で制作された良質な広告動画が審査されたようです。
広告(動画)とは、人々の感情に直接働きかけ、新しい価値観を生み出したり、行動を変えたりする大きな力をもっています。今回のフェスティバルでも、想像力やITの可能性などを訴える作品がラインナップされました。
下記に、あるニュースで紹介されていた広告の一部をご紹介したいと思います。
目次
チタニウム&インテグレーテッド部門でグランプリを受賞電通によるHONDAのプロモーション広告
電通によるプロモーション。”sound if Honda/Ayrton Senna1989”。
アイルトン・セナの走りを、コース上に設置したLEDライトによる光と音で再現 した動画。
1989年のFI日本グランプリ予選で、アイルトン・セナが当時世界最速ラップを出した際の走行データを解析し、セナの走りをコース上に設置したLEDライトによる光と音で再現した動画だそうです。すごくカッコいいですね!
グランプリフォーグッドオランダの国際的な児童保護団体”Terre des Hommes による動画広告”Sweetie”
チャットを使った児童への性的虐待が相次ぐ現状を懸念した同団体が、おとりとし てバーチャルガール、スウィーティーを生み出した。アムステルダムからスウィーティーを操作しながら利用者の情報を収集し、児童への性的虐待の疑いがある 1千人を特定したという動画。
営利目的のキャンペーンではなかったようなのですが、社会に大きな影響を与えたとして「グランプリフォーグッド」に輝いたんだそうです。
とても考えさせられる素晴らしい動画です。
グランプリ受賞「Sorry,I spent it on myself」(ごめん、自分に使っちゃった)
イ ギリスの百貨店ハーべ イ・ニコルズのクリスマスキャンペーン「Sorry,I spent it on myself」(ごめん、自分に使っちゃった)がグランプリを受賞したそうです。自分への買い物にお金を使ってしまった人向けに、周囲へのプレゼント用と してつまようじや歯ブラシ、タワ シなど低価格の商品にこのラベルを付けて販売したという広告動画です。
この百貨店には、自分の周囲の人よりも、自分自身に贈りたくなるような魅力的な商品がそろっている!と印象付ける事を目的とした広告なんだそうです。自分 のためには、高価な商品を購入し、プレゼント用にはこのラベルを付けた低額商品を購入するよう勧め、他店との差別化をはかった。
プレゼントと思いきや、開けてみたらガッカリ….という様を写した広告はとてもセンスがありますね!
これからはますます動画広告の時代に入っていきます。
これまでは、テレビCMが主流でしたが、YouTubeの登場により、一般素人が動画を作ってアップしプロモーションする時代になりましたね。
ただ、上記のような広告は、かなり力のある監督さんとプロデューサーの作品です。桁違いにカッコいいのですが、こういう品質にも触れながら、私達も企業広告を考えていきたいものです。
どうぞ、ご参考ください。
http://t.asahi.com/f6a7